うみのあお、そらのあお

BLOG うみのあお、そらのあお スタッフブログ

2016.11.7(月) イベントレポート
【イベントレポート】16年10月14日『これから働きたいママのためのプレおしごと講座』~ピラティス教室編~

『これから働きたいママのためのプレおしごと講座』のお教室サロンコース。ネイルサロン編、英語教室編に続く第3弾は、ピラティス教室編です。ピラティスインストラクターの長野実生(みお)さんにご登壇いただきました。

__________________________________

講師プロフィール
ピラティスインストラクター 長野実生さん

profile_pirathis_500

保険会社に勤務しながら、ピラティスインストラクターの資格を取得。退職後は、ピラティス教室「Laulea(ラウレア)」やキッズチアリーディングスクール「Lino Keikies(リノケイキーズ)」を開講するなど、幅広く活躍。小学校1年生(6歳)と幼稚園年少(3歳)の兄弟のママでもある。逗子市在住。

__________________________________

本講座では、長野さんがどのように事業を始め、広げてきたか。成功のポイントは何だったのかなどを詳しくお伺いしました。それでは、講座内容をダイジェストにしてご紹介しましょう。

===========

【目次】
Ⅰ 開業までのプロセス(始め方のポイント)
Ⅱ 開業後のプロセス(広げ方のポイント)
Ⅲ 成功のポイント
Ⅳ 現在のワークスタイル
Ⅴ 働く上で大切にしていること

===========

 

Ⅰ 開業までのプロセス(始め方のポイント)

―まずは、開業に至った経緯をお伺いしていきます。
長野さんは、元々保険会社にお勤めだったそうですね。ピラティスインストラクターを志したきっかけは何だったのでしょうか?

%e9%96%8b%e6%a5%ad%e3%81%be%e3%81%a7%e3%81%ae%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%bb%e3%82%b9

長野:第1子を出産し、育児休業明けからは子どもを保育園に預けて時短勤務で働きました。でも、毎朝子どもが私と離れるのを嫌がって泣いてしまって…。また、短時間の勤務になったので給与もそれまでより減り、社内でできる仕事も限られていました。
子どもとの時間をもっと多くとりたかったですし、さまざまな精神的ストレスが重なったこともあって、会社員とは違う働き方を模索するようになったんです。
インターネット検索をして調べるうちに、ピラティスインストラクターの資格は子連れでもとれると知り、興味を持つようになりました。元々体を動かすことが好きだったというのも大きいですね。

―働き方を模索するなかでたどり着いたのが、ピラティスインストラクターだったんですね。
では、その後長野さんが資格取得から開業までに至ったプロセスを、5つのステップに分けて詳しく伺っていきましょう。

【ステップ1】ピラティスインストラクター資格取得養成コースを受講

%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%83%e3%83%97%ef%bc%91

―ピラティスインストラクターを志すようになってからは、会社勤めをしながら半年ほどかけて資格取得養成コースを受講されたそうですね?

長野:はい。いきなり会社を辞めてしまうのは不安だったので、仕事をしながら受講しました。私の場合は週に1~2回ほどのペースだったので半年かかりましたが、3か月程度で取得できるコースもあると思います。

―内容としてはどんなことを学びましたか?

長野:実技と座学の両方がありました。
実技としては、ピラティスの基本の動作を30種類程度マスターします。最終的にはお客様のニーズに合わせて1時間のレッスンをできるようにならなくてはいけませんから、指導方法を学ぶ授業や、先生相手の実践練習等もありました。
座学としては、ヒトの身体の仕組みやピラティスの知識はもちろん、教室への集客方法や運営ノウハウについても学びました。

―ピラティスインストラクターの資格を取得できる協会はたくさんありますよね。どのように選べばいいでしょうか?

長野:そうですね。さまざまな流派がありますから、協会選びには悩むかもしれません。ただ、お客様にとっては「どこで資格をとったか」はあまり重要ではありません。サポート内容やカリキュラム内容が協会によって違いますので、自分の目指す教室の姿を描きながら、比較検討して選ぶといいのではないでしょうか。

 

【ステップ2】ブログ(アメブロ)、mixi立ち上げ

―次に、集客についてです。先ほど、資格取得の際に教室への集客方法についても教えてもらった、というお話がありました。改めて詳しく教えてください。

長野:はい。協会からアドバイスを貰い、まだ資格取得中の段階からアメブロでブログを立ち上げて、mixiのコミュニティもつくりました。はじめてのブログ投稿は、以下のような内容でしたね。
長野実生ブログ|子連れでピラティス教室開催へむけての想い! 習い事☆逗子(2012/03/30)
教室をオープンしていないと、「書くことがない」と思うかもしれませんが、あまり気負う必要はありません。ピラティスにかける熱い思いはもちろん、地域のおいしいお店や育児に関連する投稿などでも構わないんです。ブログをたくさんの人に見ていただくためにも、色々なキーワードを入れた記事を数多く書いたほうがいいですね。
また、集客媒体は複数あったほうがいいと思います。特にFacebookなど無料のものはどんどん使いましょう。

―資格の勉強をしている段階から集客することで、教室オープンをお客様が待っている状態になり、スムーズに教室運営を始めることができますね。人柄や熱意が伝わる記事を投稿していくことで、お客様から応援していただきやすいというメリットもあると思います。

長野:そうですね。皆さん、インストラクターがどんな人なのかということは気になりますから、積極的に自分のことを書いたほうがいいと思います。

 

【ステップ3】模擬レッスン→資格取得・卒業

―資格を取得する直前に、「模擬レッスン」をされたそうですね。模擬レッスンというのは、具体的にどのようなものでしょうか?

長野:模擬レッスンでは、実際の教室と同様に1時間のレッスンを行います。集客を協会が行ってくれる以外は本物のレッスンと変わりません。最後に模擬レッスンをして資格取得・卒業という流れのカリキュラムだったので、卒業試験のようなものですね。
私の場合は子連れのママ対象の教室なので、レッスン場に早めに入り、安全面や衛生面で不安な部分がないかなども入念にチェックしました。その経験は今も役立っていますね。

―実際に教室を開く前に模擬レッスンを経験しておくと、スムーズに教室運営できそうですね。ただ、カリキュラム上実施していないケースもあります。そういう場合は、知り合いのツテをたどってレッスンをやらせてもらえないか、相談してみるのもいいでしょう。

 

【ステップ4】お教室スタート準備

―次に、お教室スタートの準備についてお伺いします。まずは、レッスン場所を確保する必要がありますよね?場所はどのように決められたのでしょうか。

長野:私は3拠点でレッスンしていることもあり、色々な場所を使いますね。
公共の場所を使って教室をしたい場合、「営利目的での利用はNG」というケースが多いので注意が必要です。ただ、条件の厳しさはケースバイケース。どういった条件なら大丈夫なのか、相談にのっていただけることもありました。営利目的OKのスタジオなら何も問題はありませんが、その分場所代が高めになるというデメリットはありますね。
あとは、レッスン前に下見に行っておくことも大事だと思います。私の場合は子連れOKとしているので、ベビーカーで来ても大丈夫かどうか、駅からの動線は大丈夫かなど、当日になってからトラブルがあっては大変ですからね。

―子連れOKの教室の場合は、特に場所が重要になりますね。
次に、料金設定について伺いたいと思います。迷う人が多いと思いますが、アドバイスをお願いします。

長野:まずは、ピラティスに限らず、地域周辺の教室のレッスン料をチェックするといいと思います。それより高くすることも安くすることもあるでしょうが、判断する上で目安になりますね。
私の場合、子連れOKで、マットレンタル料を無料でつけており、当日キャンセルもOKにしています。ママたちに快適にレッスンを受けていただくためのサービスを付加価値として、相場より少し高めの設定をしています。
でも、きちんと料金に見合った内容をご提供できれば、お客様にもご納得いただけるのではないでしょうか。極端に安い料金設定にしてしまうと、結局充実したレッスンを提供できなくなってしまいますし、自分自身が続きませんから、私はオススメしません。

―確かに子連れだとマットを持参するのは大変ですし、キャンセル料がかかると子どもが急に病気にならないか不安ですよね。周辺の相場より安くするか高くするかは個別の判断になりますが、しっかりした付加価値があれば、ほかに安い教室があっても「こちらに行こう」という気持ちになりそうです。

長野:そうですね。あとは、単発の料金設定のほかに、回数券を用意するのもいいと思います。私の場合は、5つの料金プランがあり、数の多い回数券ほどお得な設定にしているんです。常連のお客様にはお得に通っていただきたいので。数種類の料金プランを用意すると、お客様も選びやすいようです。

 

【ステップ5】スタート後の取り組み

―さまざまな準備を経て、ついにお教室オープンとなりました。実際始めてみて、いかがでしたか?

%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%83%e3%83%97%ef%bc%95

長野:資格を取得する前から集客をしていたので、はじめは比較的順調でした。でも、次第にお客様の数が減ってきてしまう時期があったんです。また、子連れOKのお教室なので仕方がないのですが、当日キャンセルが多い回もあり、悩みました。

―集客に悩むことはどのお教室でもあることだと思いますが、安定するまでにはどれくらい時間がかかったのでしょうか。

長野:3年目くらいに軌道に乗ってきたイメージでしょうか。どうしても1年目はアップダウンが激しいものだと思います。皆さんそうなので、あまり気にし過ぎないことも大切です。

―お教室を継続するなかでレッスン内容について工夫されていることはありますか?

長野:はい。リピーターのお客様にもマンネリ化せずに毎回楽しんでいただきたいので、資格を取得した協会のフォローアップ講習を受けるなどして、新しいものを取り入れるようにしました。

―続けていくためには、どんどん新しいことにチャレンジすることも大事なんですね。

 

Ⅱ 開業後のプロセス(広げ方のポイント)

―では、その後どう事業を広げていったのか、というお話に移りたいと思います。長野さんは現在、他の分野の講師の方とのコラボ講座や、キッズチア教室も開講されています。そのあたりのお話を順に伺っていきましょう。

 

【広げ方のポイント1】他分野の講師とコラボ講座を実施

%e5%ba%83%e3%81%92%e6%96%b9%ef%bc%91

―まずは、他分野の講師の方とのコラボ講座を、2014年の4月から始められています。なぜこのような取り組みを開始されたのですか?

長野:教室を始めてからずっとお客様にアンケートをとるようにしているのですが、「育児中も楽しみをもちたい」というお声が多かったんです。なので、ピラティス以外にもさまざまなイベントを企画するようになりました。
私自身、2015年に子育てカウンセラーの資格を取得したので、ピラティスインストラクターと子育てカウンセラーの一人二役をすることもあります。

―きちんとお客様にアンケートをとってマーケティングを行い、ニーズに合わせた教室運営をしていくことが大事なんですね。

長野:そうですね、アンケートは大事です。また、コラボすることで、お互いの教室にお客様が行き来してくださることもあり、相乗効果もあると思います。

 

【広げ方のポイント2】キッズチア教室開業までのプロセス

―同時期に、キッズチアリーディングスクールも立ち上げていらっしゃいますね。生徒数55名(2016年10月現在)ということで、かなり大規模なスクールです。どうして、キッズチア教室を始めようと思ったのでしょうか?

%e5%ba%83%e3%81%92%e6%96%b9%ef%bc%92

長野:私は大学・社会人時代にチアをやっていましたし、お子さんに教えた経験もありました。ずっと「チア教室をやりたい」という思いはあったんです。こちらも、ピラティス教室が軌道に乗ってきた段階で本格的に考えるようになりました。
既存のスクールに雇用していただくことも考えたのですが、「家族との時間を確保したい」という思いを優先すると、なかなか就業条件が合いませんでした。責任も重くなるため悩みましたが、思い切って自分で教室を立ち上げることにしたんです。
土曜日であれば子どもを夫や両親にみてもらうことができますので、月3~4回、土曜日の午前中を中心にレッスンをしています。

―それで、ピラティス教室と同様に、スタジオを探して、料金設定をして、ブログを立ち上げて集客をして……という流れで準備されたんですね。

長野:はい。キッズチア教室の場合は、それに加えてご近所のスーパーなどにチラシを貼っていただいたりもしました。Web媒体やチラシで体験レッスンを告知・実施して、「10名集まったら教室を開始します」という風にお伝えしていました。そして、2014年に生徒さん11名の状態でスタートしたという流れです。

―翌年2015年には広いスタジオに移って生徒数は27名に増加。2016年には3クラス制を導入し、現段階で55名ですから、すごいテンポで生徒さんが増えていますね。
ピラティス教室ではなかった体験レッスンですが、どうしてキッズチア教室では実施したのですか?

長野:やはり、お子さんの習い事ですから、お子さん自身が一度やってみないと、やりたいかどうか判断できないと思いました。

―なるほど。大人向けの教室と子ども向けの教室ではかなり違いがあるんですね。

長野:そうですね。かなり違います。
お子さん向けの教室の場合、生徒さん自身はもちろん、保護者の方へのフォローも必要になってきますよね。また、キッズチアはチームスポーツですし、イベントにも参加します。責任をもってチーム運営をしなくてはいけないというプレッシャーがありますし、当然事務作業も多くなりますね。
また、生徒さんの人数が多い分、運営者の軸がぶれてしまうと収拾がつかなくなってしまうので、積極的にチームのありたい姿をブログ等で発信するようにしています。そうすることで、考えにご賛同いただける方にご入室いただけているのかな、と思います。

 

Ⅲ 成功のポイント

―ここで、長野さんが成功されているポイントを整理していきましょう。
ピラティス教室とキッズチア教室。性質の違う教室を運営することは、一見大変そうに見えるかもしれません。でも、実は収入面でも集客面でも相乗効果があるのです。
ピラティス教室は、単発の教室なので子育てと両立しながら短時間で働きやすく、スケジュールの調整がしやすいメリットがあります。長野さんは教室オープン後に第2子を妊娠・出産されていますが、そういったライフスタイルの変化にも対応しやすい自由度があります。一方で、単発予約制ですし、当日キャンセルもあり得ますから、どうしても収入は安定しづらいですね。
キッズチア教室の場合は、より責任が重く、レッスンの曜日も固定。運営する上でかかる負荷も大きいですが、月謝制なので収入面では安定的になるそうです。

長野:そうですね。キッズチア教室にお子さんを通わせている保護者の方が、ピラティス教室に来てくださるケースもあります。それぞれ教室の特徴は違いますが、お客様の層はリンクしているんです。そういう意味でも相乗効果がありますね。
「ピラティスやチアが好きだ」「教室をやりたい」という思いがあったからこそやってきたことですが、どちらの教室も良い面があり、上手く補完しあえているので、ありがたいことだと思っています。

 

Ⅳ 現在のワークスタイル

―では、長野さんが実際にどのようにお仕事されているのか、1か月と1日のスケジュールを伺いましたので、見ていきましょう。

1%e3%82%ab%e6%9c%88

―まずは1か月のスケジュールです。水曜日は下のお子さんが午前保育のみで幼稚園から帰宅されるそうですが、その日だけ業務委託で1レッスン分働いていらっしゃいます。残りのレッスンはご自身で集客してレッスンされているんですね。土曜日は、月3回キッズチアのレッスンが入っています。

長野:そうですね。一見忙しそうに見えるかもしれませんが、全て午前中だけですので、そんなに仕事量として多くはないと思います。子どもの長期休みやイベントが立て込んでいるときなどは、スケジュールも調整させていただいています。

―長野さんがお子さんの予定で忙しくレッスンをしづらい時期は、お客様が通いづらい時期でもありますもんね。お客様とライフスタイルが合っているのは、こういう場面でもメリットがあるように思います。
では、次に1日の過ごし方をみていきましょう。幼稚園のお迎えまでの時間に仕事ができるというのは、理想的ですね。

%ef%bc%91%e6%97%a5

長野:そうですね。あくまで上記は例で、朝仕事をしない日もありますし、子どもが遊んでいる間や、寝た後に事務作業をしている日もありますが、子どもの生活に合わせて仕事ができているので、ありがたいですね。

 

Ⅴ 働く上で大切にしていること

―最後に、長野さんの仕事への考え方について伺っていきたいと思います。長野さんはなぜ働くのか、教えてください。

%e3%81%9f%e3%81%84%e3%81%9b%e3%81%a4%e3%81%ab%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%81%93%e3%81%a8

長野:母親になったからこそ、子育て以外にもやりがいを感じていたい。母親になったからこそできることをしたい、と思いながら日々仕事をしています。
保育園に預けることが悪いとは決して思いません。私自身も、預けたからこそわかったことがたくさんありました。可能なうちは、保育園に預けて会社勤めをするのもいいと思います。でも、「もう無理だ」と思ったときに、そこで諦めてしまうか、もう一歩頑張って違った働き方を模索してみるのかで、人生は大きく変わると思います。
「まだ子どもが小さいから……」とためらうかもしれませんが、きっと成長しても別の問題が出てくるでしょう。どんどん先送りになってしまいますよね。子育てしながら働くのは大変ですが、まずは小さく始めて、少しずつ広げていくという方法もあります。

―始めてみて、最終的に別の仕事をすることになったとしても、やはり決断は早いほうがいいですもんね。
では、働く上で大切にしていることを教えてください。

長野:資格を取ろうと思ったときから現在に至るまで、「子どもとの時間を大切にしたい」という気持ちを大切にしながら働いています。また、皆さんそうだと思いますが、やるからにはきちんと収入を得たいですよね。そのためには「こうなりたい」という強い思いを持って、めげずに続けることが大事だと思います。
やりたいことがあれば、模索しながらでもまずはチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

―ありがとうございました。

__________________________________

短時間でパワフルに働きながら、子育てにも全力投球の長野さん。自分自身の「やりたい」という気持ちを大切にしながら、お子さんとの時間を優先したワークスタイルを確立されています。お教室・サロン運営に関わらず、参考になるお話をたくさん伺うことができました。
子育ては何かと制限が多いですが、少しずつでも前に進んでいくことで、道が開けてくるのかもしれませんね。